レトロな風格のある一品です。保管中の傷や汚れなどはありますが、期間を考慮すれば非常に美しい状態をキープしてくれています。
SPG刻印もしっかりと刻まれており、スライドギミックも問題ありませんでした。
お品物の状態も良好で、人気のモデルガンメーカーの製品ということもあり【3,000円】で高価買取させて頂きました。
※買取金額は品物の状態・中古市場相場・在庫状況等により変動いたします。
ハドソン(ハドソン産業)は2009年末にトイガン事業を廃業したかつてのトイガンメーカーです。
東京都豊島区に本社があり、トカレフTT-33やジェリコ941などを国内で唯一製造していたメーカーとして有名です。
初の純国産モデルガンである「モーゼル軍用拳銃」を製造したのがハドソンの前身である山田鍍金工業所でした。
これまでにモデルガン化された機種は「AK-47」「Vz61」「PPSh-41」などかつての共産圏で製造された銃器や、「マドセンM1950」「マッドマックスショットガン」「NAAミニデリンジャー」など他社がモデルガン化していないようなマイナー機種が多く、独自の製品化路線で強みを発揮していました。
トカレフは1933年に労農赤軍(かつてのソビエト連邦軍の前身)が正式採用した軍用自動拳銃です。
自動拳銃として必須の機能である安全装置を排除するほどの徹底した単純化計画にの下製造され、必要部品点数の削減による生産性の向上と撃発能力の確保に徹した拳銃であり、旧ソ連領内のような過酷な寒冷地でも能力を最大限発揮できる耐久性も兼ね備えています。
第二次世界大戦中~1950年代ではソ連軍の制式採用拳銃として広く使用されていました。
1950年代以降は後継モデルであるマカロフ PMにとって代わられましたが、中国をはじめとした共産圏諸国で依然としてライセンス生産・コピー生産が行われており、特に中国で製造されたトカレフは1980年代以降日本に多数密輸入され、暴力団の発砲事件などでもしばしば使用されるに至っています。
「トカレフ」の名称はその設計者であるフョードル・ヴァシリエヴィチ・トカレフからとられており、1929年に開発された「TT-1930」が原型です。
それまでソ連軍では帝政ロシア時代からの制式拳銃である「ナガン・リボルバー」が使用されていましたが、大きくて重く、ガス漏れ防止機構など複雑な構造を持つことにより生産性が悪い旧式の銃でした。
また帝政ロシアからソ連政権の樹立までに発生した内紛では、各国から様々な種類・口径の銃が国内に流入し、ソ連の制式装備統一という観点からみても新時代における制式拳銃の製造・生産が不可欠でした。
このような状況下で設計されたTT-1930は、多くの部品の一体化あるいは省略による生産性の向上と組み立て工数の削減が実現され、工具なしでも簡単に分解できるほど内部構造をシンプルにすることに成功しています。
ただでさえシンプルな構造であるTT-1930を、先の単純化計画によりさらにシンプルにした銃がTT-1930/33であり、現在よく知られている「トカレフ」拳銃はこのTT-1930/33の流れを汲むものです。
凍結によりパーツが破損した際に素早く交換できるようトリガー関連のパーツが一体化されていたり、全体の部品数がTT-1930からさらに削減されていることで「第二次世界大戦における各国の主力拳銃の中でもっとも少ない部品で組み立てられる拳銃」としても知られています。
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